中古(既存)住宅を探していると「ホームインスペクション」や「建物状況調査」、またそれらに連動して「売買かし保険」という言葉を見る機会が多くなっています。
いずれも中古(既存)住宅購入時に利用する事で安心感や保証を受けることができる制度なのですが、今回はそれらについてご紹介していこうと思います。
●ホームインスペクション
→建築士などの住宅の設計や施工に詳しい専門家が、住宅の状態について、劣化や不具合箇所の有無、メンテナンスの必要性などについて客観的に調査・検査すること。
費用は5万円~20万円程度。調査範囲や内容、面積によってその金額が異なる。
*後述する建物状況調査よりも広義の言葉として使われることが多い
●建物状況調査
→宅地建物取引業法で規定されている中古(既存)住宅の調査のことで、調査できる人は、既存住宅状況調査技術者講習を受けて登録をした建築士だけ。
また、既存住宅売買かし保険を利用する際の検査基準としても活用されている。
費用は5万円~10万円程度。面積や物件の種別で金額が異なる。
*前述したホームインスペクションよりも狭義の言葉として使われる事が多い
●既存住宅売買かし保険
→建物状況調査により検査基準を合格した場合に利用できる保険。
保険の対象となる主な部分は「基礎部分など構造体力上主要な部分」「屋根や外壁などの雨水の侵入を防止する部分」
保険料は2万円~6万円程度で保険期間や保険金額、特約の有無で変動する
*保険期間は1~5年、保険金額は200万円~1000万円
*特約として給排水管路を保険対象としている保険会社もある
*購入する物件によっては、かし保険に加入する事で税金の軽減措置を受けることが出来る
中古(既存)住宅を検討した時に不安になる事の一つとしてあげられるのが建物のコンディション。全てが新品である新築住宅とは違い、物件価格が低く抑えられる中古(既存)住宅ならではの心配事です。
コンディションの悪い住宅を購入し、住み始めてからあちらこちらで修繕費用が嵩むなんてことは避けたい事。それでなくても引っ越し費用や新居に合わせた家具・家電の買い替えで出費が痛いのに、、、。
ホームインスペクションや建物状況調査を実施する事でコンディションが可視化され、修繕コストを事前に把握できるので購入するかどうかの判断材料となります。
そのような事から不安解消策として注目されているのです
更には、建物状況調査の基準に合格する事で、最大5年1000万円の保証を受けることができ、一定の要件を満たす事で住宅購入時の税額軽減措置や住宅ローン控除の対象になるなどメリットが大きい事も普及している要因となっています
立地条件や価格面で魅力的な物件が多い中古(既存)住宅。
デメリットとして捉えられていたコンディションですが、その不安を解消し、多くのメリットに転換できるホームインスペクション・建物状況調査・既存住宅売買かし保険の活用をぜひご検討してみてください